貴石、半貴石などの鉱物の中で、特殊な光り方をするものがあります。
その光り方は中に含まれるものや、鉱物の結晶の仕方など、さまざまな要因で起こります。
宝石・鉱物・パワーストーンが光る特殊効果について
シャトヤンシー(Chatoyancy)変彩効果

photo by Cliff
キャッツアイ効果のこと。フランス語のネコを意味するchatから、シャトヤンシーと呼ばれる
鉱物の内包物として含まれるものが平行に並んでいることで内部で線状に光が反射することをさします。
代表的なものは、猫目石と呼ばれるクリソベリル(金緑石)キャッツアイ、タイガーズアイ(虎目石)などです。


アステリズム(Asterism)星彩効果・スター効果

photo by Mitchell Gore
主にコランダム(鋼玉)鉱物の中に含まれるルチル(金紅石)の針状結晶が綺麗に配置されているところをきちんとカボションカット(半円球)することで得られます。
光が鉱物の表面から入り中のルチルに反射して焦点を結ぶことで4条または6条の光を見ることができます。
スターサファイア、スタールビーが代表的なものです。
アベンチュレッセンス(Aventurescence)アベンチュリン効果

photo by Bordercolliez
半透明、または不透明な石に含まれるものがまるでラメのようにキラキラと光る効果を言います。
石英の中にヘマタイト(赤鉄鉱)などが含まれてキラキラと光るアベンチュリンがよく知られており、この効果の名前とも重なっています。

シラー(Schiller)・シーン(Seen)シーン効果

photo by Didier Descouens
石の真ん中に一本の青白いラインのように光る効果を言います。
二種類の長石が層状になっているところに光が入ることで干渉がおこることが原因で、月長石と呼ばれるムーンストーンが代表的な石になります。

オブシディアンの中にも見られることがあり(中に微細な気泡や小さな鉱石が入ることによって)色によって、ゴールドシーン、シルバーシーンなどと呼ばれます。

イリデッセンス効果(iridescence)
下記の2つ(遊色効果、ラブラドル効果)を始めとして、真珠や、アワビなどの貝の内側などに見られる光の干渉により虹色に見えるものを、イリデッセンス効果と言います。
プレーオブカラー(Play of color)遊色効果

photo by Wikipedia Loves Art participant “Assignment_Houston_One”
見る角度によって虹のような光が移り変わるさまを表すオパールに見られる光の変化を遊色効果と言います。
シリカという球状の珪酸の粒が規則正しく配列されており、その面が光の回折現象を起こすことでこのような効果が得られることがわかっています。

ラブラドレッセンス(Labradrescence)ラブラドル効果

photo by Parent Géry
ラブラドライトの中に見られる虹色のように見えたり、個別にさまざまな色が見える光の効果を言います。
原因は薄い層の境界で光を反射したり吸収したりすることで、目に届く光が白(7色すべてを含む)ではなく、吸収された残りの色が反射されて見えていることで起こります。(構造色)

上記の効果とは少し異なりますが、ファイアについても記述しておきます
ファイア(fire) ファイア効果

photo by Artinian Gems
鉱物の中で白い光(7色すべてを含む)が屈折、分散を起こすことで、虹色を見せることをファイアと呼びます。
屈折率、分散率が高い鉱物は虹色の輝きが強くなります。
代表的な鉱物は、スフェーン、ダイヤモンド、スファレライトなどです。

