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ヘリオトロープ・ブラッドストーン(血石/けっせき)Heliotrope/blood stone

photo by Ra’ike
石の詳細
色 緑色に赤色や黄色の斑点
モース硬度 6.5~7
比重 2.61
条痕色 白色
劈開 なし
多色性 なし
光沢 ガラス光沢
石の特色、別名、フォールスネームなど
カルセドニー(玉髄)の仲間であり、二酸化ケイ素が主体の石
ジャスパー(碧玉)のうち濃い緑色の地に赤色の斑点模様のあるもの
血星石、血玉石、血玉髄 などの呼び方もある
赤い血に見えるものは酸化鉄によるもの
ドイツではヘマタイト(赤鉄鉱)のことをこう呼ぶ
ドイツのキリスト教神学者アルベルトゥス・マグヌスはバビロンの石と呼び、
古代ローマの博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスは魔法使いが姿を消す石として使用したと記したという
Damigeron De Lapidibus(4世紀)は、雨を振らせたり日食を起こさせたり、また占いに素晴らしい効果を発揮したり、健康と若さを保つのに役立つと書いている
キリストがゴルゴダの丘で張り付けにされた際、碧玉に落ちた血からこの石ができたという言い伝えがある
止血の効果があるとされ、剣闘士や兵士たちの間で人気があった
3月の誕生石
石の名前の由来
ギリシャ語の 太陽を意味する hḗlios と 戻るを意味する trépein から 太陽を呼び戻す石の意味
パワーストーンとしての石の効果
血液に関する病気や怪我を防ぐ魔除け護符。生命力が上昇。
肉体と精神を調和させて生きることへの活力と欲求を高める
逆境に負けない精神力を高め、勇気や生命力を与える
心身の疲れを癒やす
血行を良くし、低血圧や貧血を緩和する
出血や腫れ物に効果
ネガティブなものを遠ざける護符
精神的な強さを育み、積極性をもたらす
生命の根源に深く作用し、妊娠をサポートする
安産、子宝
一族の繁栄
他人に騙されなくなる
話したことを真実として受け取ってもらえる
将来の予知、天候の変化、天変地異を起こす
名声が得られ自信を得る
マルボドゥス著「石について」における、血石についての記述
「石について」とは、薬学的効果を述べているのも特徴とされる11世紀末にフランス・レンヌの司教だったマルボドゥスが記した詩
血石について
これを携える者は、預言を数多く行い、未来に起こることを予知できるようになる。この石を授けられた者は、名声を得、称賛され、寿命を延ばし、無事に日々を送れる。これは、出血を抑え、毒を除去する。この石を身につけたなら、だまされることはない。これには神の恩恵により御利益がたくさん授けられた。
石について: 石に宿る神秘な力 Kindle版 マルボドゥス (著), 髙橋邦彦 (翻訳)より引用
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https://www.zakkaowl.com/jewelry/book-of-powerstone
石英の仲間の宝石たち
玉髄の仲間
石英が作った緻密な塊:玉髄(カルセドニー)
玉髄の中で縞模様のもの:瑪瑙(アゲート)
玉髄の瑪瑙の中で平行な縞模様をもつもの:縞瑪瑙(オニキス)
玉髄の中で平行な縞模様のある紅いもの:紅縞瑪瑙(サードニクス)
玉髄の中で縞模様の無い紅いもの:赤玉髄(カーネリアン)
玉髄の中で濃緑色のもの:クリソプレーズ
玉髄の中で不透明なもの:碧玉(ジャスパー)
水晶の中で半透明・不透明なもので鉱物を含みキラキラするもの:砂金石(アベンチュリン)
色で区別される水晶の仲間
水晶
水晶の中で紫色のもの:紫水晶(アメジスト)
水晶の中で黄色のもの:黄水晶(シトリン)
水晶の中でピンク色のもの:紅水晶(ローズクォーツ)
水晶の中で煙色・褐色のもの:煙水晶(スモーキークォーツ)
水晶の中でルチルなど針状鉱物が含まれるもの:針入り水晶(ルチルクォーツ)
鉱物に石英が染み込んだもの
銅を含む鉱物に石英が染み込んだもの:珪孔雀石(クリソコーラ・ジェムシリカ)
角閃石鉱物に石英が染み込んだもの:虎目石(タイガーズアイ)
採取される場所で区別される
アメリカ合衆国ニューヨーク州ハーキマー地方でのみ採取される両錐(両剣)水晶:ハーキマーダイヤモンド
https://www.zakkaowl.com/stone/harkimer-diamond