星座石とは
星座とは
紀元前4000年~3500年ごろメソポタミア(現在のイラク)のシュメール人たちは夜の天体を見て星の位置からその形をイメージした星座の原型を考えていたという。
天文学の母体ともなった占星術の起源は、紀元前2000年に古代バビロニアで行われた天体観測から天の異変が地に影響を及ぼすと考え、国家や王家の吉凶を占ったのが最初と言われている。
また古代エジプトでも同様に天文学が発達し星座を作っている
黄道十二星座が揃う星座の起源は紀元前500~600年頃で、紀元前600年頃にはすでに黄道十二星座を含め66の星座のリストがメソポタミアの粘土板に描かれている。
占星術で大きな役割を果たす黄道十二星座とは、季節によって太陽が通過する道に存在する星座13のうちへびつかい座をのぞいた12をさす。
古代バビロニア人はシュメール人が崇拝していた天体の神と12の星座と結びつけ占星術に利用した。
これが紀元前300年頃ギリシャに伝わり、神話と星座をリンクさせた。
やがてその星座と宝石も同様につながりできるようになることで生まれたのが星座石とされている。
星と石と人の関係
このように古くから夜空に光る星空から― 惑星、月、太陽、星座 ― 地上にある星のような存在である宝石、貴石が関連づけられてきた。
それは、目に見えない力を信じていて、それは悪い力と良い力が存在していて、できるだけ良い力の作用を身に受けていたいという希望から始まっていると思われる。
キリスト教の中でとりあげられる守護天使の考え方も同様で、守護天使と惑星や星座は密接に関係しており、それらと特定の宝石は対応している。
そして、特定の宝石を身につけることによって、守護天使の加護を受けられたり、星座のもつ意味を自分にとりこむことができると考えた。これは自分の信心や尊敬、崇拝の意思を守護天使、または神という存在に理解してもらい、その恩寵を受けようという意思があると考えられる。
その意味から石を、天と地と見えざる力と自分という存在をつなぐものとして重要な意味と役割を持たせており、結果として自分にいい影響を与える護符と捉えてきたのではないだろうか。
そのため、身に降りかかる最も多い災難としての病に倒れたとしても、誤って毒を服したとしても、この目に見えぬ大きな力とつながっている石を、当てる、こする、服用する、水に浸してその水を飲む、などしてその大いなる力の影響を受け治癒するものと信じられたのだろう。だからこそ、石は古くから医学的な意味を常に持ち合わせていて、医術に使用されてきたのである。
ジョージ・フレデリック・クンツ著 宝石と鉱物の文化誌より抜粋
星座石について
どの星座にどの石が当てはまっているかというのは、国、民族や時代によって多少の違いがある